2015.04.24(金) No.41 から

さいたま地裁の不当判決に対し「勝たせる会」と弁護団が声明を発表

さいたま地裁に控訴手続き

 さいたま地裁が、(株)DNPファインエレクトロニクス社らの不法行為(職業安定法44条違反、労働基準法6条違反)を認定しつつも、橋場さんの地位確認と損害賠償請求を棄却するという不当判決を出した3月25日(水)、全印総連と「勝たせる会」、弁護団がそれぞれ声明を発表しました。
 橋場さんと弁護団は3月31日(火)、さいたま地裁に対し、判決を不服とする旨を伝え控訴手続きを行ないました。裁判の日程などについては随時お知らせします。
   ◇
【勝たせる会の声明】
2015年3月25日
DNPファイン解雇・偽装請負事件のさいたま地裁不当判決に対する声明
全国印刷出版産業労働組合総連合会(全印総連)
 同 東京地方連合会
 DNPファイン解雇・偽装請負争議を勝たせる会さいたま地裁にて、3月25日、DNPファイン解雇・偽装請負争議に対する判決があった。被告らの職業安定法44条違反、労働基準法6条違反を認めたものの、橋場恒幸さんとDNPファインとの雇用契約の確認、損害賠償の請求はいずれも棄却する、という不当判決であった。
 橋場さんは、(株)DNPファイン・エレクトロニクス(大日
本印刷久喜工場)で請負契約として働いていたが、2009年、会社の業績不振を理由に解雇された。その後自らの働き方が二重の偽装請負という違法状態にあったことを知り、さいたま地裁に対して、DNPファインに対する雇用契約の地位確認と損害賠償を求めて提訴した。
 5年有余、27回に及ぶ裁判であった。
 この間のさいたま地裁への傍聴支援、MIC及び全労連・東京地評の争議支援総行動での社前要請行動、及び3回にわたる大日本印刷本社包囲デモへの参加、勝たせる会を通じてのカンパなど、物心両面に渡るご支援に感謝する。
 さいたま地裁の判決は、二重偽装請負を認めたが、違法状態で働かされていた橋場さんとDNPファインとの雇用契約の確認と、損害賠償すら棄却する、という極めて不当な判決である。
 さいたま地裁は、被告らの職安法44条違反、労基法6条違反を断罪した。そもそも職安法44条では、「何人も、次条に規定する場合を除くほか、労働者供給事業を行い、又はその労働者供給事業を行う者から供給される労働者を自らの指揮命令の下に労働させてはならない」としており、DNPファインは無許可で労働者供給事業を行い、不法行為を行っていた。
 また、労基法6条は、「何人も、法律に基づいて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない」としており、中間搾取を禁止している。被告らは、それに違反していたことになる。二つの不法行為があったにも関わらず、雇用契約の確認及び、損害賠償請求が棄却では、労働者は何一つ救済されない。このさいたま地裁の判決が如何に不当か、改めて社会世論に訴えていくと同時に、控訴審でもこの事実を訴えていく所存である。
 大きな大衆的抗議行動である4月10日の大日本印刷本社包囲デモを成功させ、DNPファイン解雇・偽装請負争議を勝利解決させること、併せて労働法制改悪反対の闘いにも更なる決意で奮闘していくことを表明する。
 更なるご支援を引き続き要請する。
   ◇
【弁護団の声明】
2015年3月25日
DNPファイン解雇・偽装請負争議のさいたま地裁不当判決に対する声明
DNPファイン解雇・偽装請負被害対策弁護団 3月25日、さいたま地裁において、DNPファイン解雇・偽装請負争議に対する判決があった。被告らの職業安定法44条違反、労働基準法6条違反を認めたものの、原告とDNPファインとの雇用契約の確認、損害賠償の請求はいずれも棄却する、という不当判決であった。
 原告は、(株)DNPファイン・エレクトロニクス(大日本印刷久喜工場)で請負契約として働いていたが、2009年、会社の業績不振を理由に解雇された。その後自らの働き方が二重の偽装請負という違法状態にあったことを知り、さいたま地裁に対して、DNPファインに対する雇用契約の地位確認と損害賠償を求めて提訴した。
 裁判は、5年有余、27回に及ぶものであり、毎回、傍聴席を満席にするほどの傍聴人が詰めかけた。また長年多くの方々が原告を応援し続けていた。
 さいたま地裁は、被告らの契約形態は、適法な委託契約ではなく、多重の偽装請負であったとして、職安法44条違反、労基法6条違反を認定した。職安法44条及び労基法6条は、憲法の理念に基づき出来たもので、違反は、懲役刑で処罰されるほどの極めて悪質な違法行為である。しかしながら、今回さいたま地裁は、被告らの契約が、職安法44条及び労基法6条違反にあたるとしながら、雇用契約の確認及び、損害賠償請求を棄却しており、何ら原告である労働者が救済されない結果とした。
 さいたま地裁の認定では、完璧な多重偽装請負体制を会社が築いていれば、原告と比較出来る労働者がいないため、会社は何ら責任を負わない形となる。このようなことが許されれば、適法に労働者を雇用している会社が市場において損をすることとなり、適正な市場自体が壊されることとなるであろう。
 このような労働事件は、司法でしか労働者は救済されず、会社は司法でしか断罪されない実態がある。よって、司法は、適正な市場を構築し、労働者を真に保護する責任を負っているのであり、違法な行為をした会社には、強い制裁を与え、労働者を救い、違法な行為をする会社が後に続かないようにしなければならない。この役割を司法が放棄することは、許されないと考える。
 高裁におかれては、会社の職業安定法44条違反及び労基法6条違反の重大性を充分に考慮され、違法な会社が後に続かず、違法な労働環境の中で従事していた労働者が充分に保護されるような結論を出されることを強く求める。 みなさまの多大なご支援・ご協力を引き続きお願いする次第である。

橋場さんを職場に戻せ!!

4・10大日本印刷本社包囲デモ

 「DNPファイン解雇・偽装請負争議」の早期解決を、親会社である大日本印刷(株)に求める「大日本印刷本社包囲デモ」が4月10日(金)の昼休みに行なわれ、150団体600人が参加しました。主催は、日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)、全国印刷出版産業労働組合総連合会(全印総連)、同・東京地方連合会、新宿区労連、そして「勝たせる会」。MICの「4・10争議支援総行動」の一環として取り組まれました。
   ◇
 毎年、春に行なわれ今年で4回目。昨年は、出発地点である牛込箪笥区民ホール前が大変混雑したため、今年は区民ホール内に集合。
 また、昼休みでの行動のため、職場から直行し一部分だけ参加する方もおり、参加者数の集約が困難なため、今回は参加者ワッペンを作製。一人一枚ずつ配付し、身につけてもらい参加者数を確認しました。
 区民ホールでは、MIC・新崎議長(「勝たせる会」代表幹事、新聞労連委員長)、是村・全印総連委員長(「勝たせる会」代表幹事)、屋代・新宿区労連事務局長が挨拶。
 新崎さんは、3月25日(水)のさいたま地裁の判決に触れ「不当な判決だ。しかし、職安法44条違反と労基法6条違反を認定している。ここを大きく訴えていこう」と挨拶。
 是村さんは、橋場さんが所属する労働組合の委員長としてデモ参加のお礼を述べるとともに「裁判と運動で勝つ」とし、デモの意義を強調しました。
 屋代さんは、労働者の現状やブラック企業の実態を告発し、安倍首相が推し進める労働法制改悪との闘いと橋場さんの闘いでの勝利を訴えました。
 引き続き橋場さんが、全ての争議と連帯し闘い続ける決意と、デモ参加のお礼を述べました。
 その後、主催者からデモコースやグループの順番、注意事項などの説明が行なわれ、参加者はグループ順に会場を出てデモの列をつくり、出発しました。
   ◇
 デモの第1グループは全印総連以外の皆さん。先頭は、新崎さん・是村さん・橋場さん・矢ヶ部さん(新宿区労連議長)が横断幕を掲げ、その後に「大日本印刷は子会社の違法行為を放置するな」のビッグフラッグ。
 これまでで最多となる組織からの参加となり、運動の広がりを感じさせるものとなりました。
 第2グループは全印総連の皆さん。大阪・京都・長野の方々や、大日本・凸版・共同など印刷大手の現役やOB、そして車椅子での参加もありました。
   ◇
 デモは、牛込箪笥区民センターを出発し、商店街、住宅街、中学校横を通り、大日本印刷の本社へ。本社を一周し、例年とは違い今年は、株主総会が開かれるC&Iビルの前を通り、外堀通り沿いにある大日本印刷の広報用のドットDNPビル方面へ。
 商店街では争議の内容を伝えるアナウンスとともに、「橋場さんを職場に戻せ!」「大日本印刷は法律を守れ!」「大日本印刷は中小企業いじめをやめろ!」「争議を早期に解決しろ!」「労働法制の改悪はやめろ!」などのシュプレヒコール。
 住宅街では、シュプレヒコールは控えめにアナウンス。
 中学校横では、何のためのデモかや、働く者の権利や労働法・憲法の大切さを訴えました。
   ◇
 デモ終了後、要請団が大日本印刷の本社前に戻り「要請書」を手渡すとともに、争議の早期解決のために親会社が責任を果たすように求めました。

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